もう6月ですねえ。

と、いうことで、今年上半期(まだあと一ヶ月あるけど)の備忘録。

読んで面白かったもの。

青春と変態

青春と変態

これなんか、15年位前に読みたかったな。
つっても93年に「同人誌に」掲載されたという話なので、むしろ今読めるだけでも僥倖というものなのかもしれないけれど。
いやさあタイトルからしてロコツに変態なんだけど、純度の高いダイヤモンドのような(変態でありながらも、いやむしろ変態だからこそ)純粋さとダメさのアウフヘーベン、という状態を見事に描いたという点で、ものすごく切なく懐かしく震えるような男の子の原点を感じさせる作品だと思いました。ただポイントは「要約するとやっぱり“純粋さ”ではなく“変態”が残るどうしようもなさ」なんだろうけど。
 その点において僕達の生が永遠の文学とはなりえないよう、この作品も歴史に残る永遠の金字塔たりえない、そのこと自体がとても普通にダメですばらしいと思いました。「巨大フジ隊員 VS キングギドラ」 とか見て強烈に拒否反応とか示す人は絶対読まないほうがいいと思います。
 
 
 
行って面白かったもの。

BRUTUS特別編集 杉本博司を知っていますか? (マガジンハウスムック)

BRUTUS特別編集 杉本博司を知っていますか? (マガジンハウスムック)

中之島でやってた杉本博司の個展(?こういうの個展っていうのか?)
こういうひとのキャリアの初期に遭遇できるといいなあ。と思いつつ周囲を見渡してみました。そういう扉は僕のところには開いているんでしょうか?
 それは未来の大物とか名を成す人と若いうちから知り合っておきたいというような意味ではなく、進化し続ける魂のその進化の過程、初期衝動が昇華されて僕らがいままでにほんとに見たことがないものを見せてくれるまでの過程に、ある種インサイダーとしてたずさわれるという事態は、なにかしら天啓に近いような気がするというようなお話です。
 
 
 
聞いて面白かったもの。
ハイファイ新書

ハイファイ新書

♪私もうやめた、世界征服やめた。という歌詞で始まる「バーモント・キッス」という曲が超好きです。相対性理論は深読みさせたいようでさせないような、意味をつらねてるようなつらねてないような、言葉遊びというか音遊びが非常に面白いと思うのですが、なぜかこの曲は頭の中に表面的な歌詞の裏にあるお話があるように感じてしまうのです。つうかライブ行きたいです。